シリアル入力をキーボード入力に変換するソフト
学生の余りある時間にたくさんの無駄を試行しました.おそらくその5%程度は,公開することでお役に立てるのではと勝手に推察し,今後いくつかの資料を切出して公開しようと思います.
シリアル通信
知らない人はこの記事などを読んでください.RS-232 - Wikipedia.
RS-232Cとか,シリアルポートとか呼ばれます.USBの発展に伴い,最近のPCにはついていない場合も多いです.しかし今も電子回路工作をするうえで,シリアルポートによる通信はなくてはならない仕組みです.
Hot Soup Processor
自作ソフトウェアでシリアル通信を簡単にするには,HSP3.0がおすすめです.
HSP3.0はWindows9x/NT/2000/XP対応のインタプリタ言語です.Visual Studioが無償公開されるまでは,フリーのプログラミングツールで自作ソフトウェアが作れることが魅力的な有力ソフトウェアでした.今もプログラミングツールとして,特に教育向け分野で依然人気があります.
書籍も販売されていますが,マニュアルさえ読めばプログラムは書けます.
シリアル通信からの入力をキーボード入力に変換する
シリアル通信によって,自作の電子回路からパソコンへデータを送信することを考えます.パソコンで起動しているソフトウェアがシリアル通信に対応していれば問題ないのですが,Flashなどのソフトウェアにデータを渡すのは難しいことです.そもそもFlashにシリアル通信の仕組みがないですから.
そこで受けるソフトウェアを極力改変せずにシリアル通信のデータを伝える方法として,「シリアル入力をキーボード入力に変換してしまえばいいでしょ」と考えました.Flashでもキー入力なら問題なく動作します.
需要はあると思うのですが,簡単に調べた限りではフリーのソースコードが見当たりませんでした.ただし同様考え方のソフトウェアが市販されているようです.
- RS232Cからの入力データをキー入力に変換するアプリケーション RS tokey
- シリアル通信によるデータ取込みソフトWinWedge
- RS232Cデータをキーボード変換ソフト COM-de-KEY|バーコードリーダー、ハンディーターミナル安値販売 Bar-code SHOP フロンティア
- RS-Keyboard Ver2.0 アイメックス その他開発/言語 ソフト- ECカレント
これらは高機能ですし,サポートがあることを考えると利用も一考でしょう.ただし趣味の電子回路工作程度ならば,もっとシンプルで十分ですよね.自分でプログラムを書いてしまいましょう.
ダウンロード
こちらからファイルをダウンロードできます.BSDライセンスを適用します.
公開しようと思っていたのですが,存外に商用の関連ソフトウェアが多く,ライセンスの問題があると面倒なので取りやめました.
興味のある方は本名と所属を明らかにしてメールで連絡ください.
HSP3.0でプログラムを書きました.デフォルトの設定ではCOM1,ボーレート9600bpsです.変更する場合はcom2key.hspを適当にいじってください.
シリアル通信で受信したASCIIコードにおいて,キーボードに対応する記号が存在しない場合はこれを無視します.またキー配列はUS配列にしてありますので,JISキーボードを利用している場合は特に記号キーの入力で修正が必要です.